近年、一般企業への就職よりも、「NPO」や「NGO」への就職を望んでいる学生が増えています。
一般企業で消耗するだけの人生を送るより、弱い立場の人のために自分の人生を使いたいと考える若者が増えているのです。
しかし意外と「NPO」と「NGO」の違いをしっかり理解している人は少ないようです。
そこでこの記事では【NPOとNGOの違いや職員に給料は出るのか】についてくわしく検証していきます!
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目次
一般的な「NPOとNGOの違い」は?
日本では一般的に、日本国内の問題解決(子育て・子どもの貧困)に取り組んでいる団体を「NPO」と呼んでいます。
そして海外の国際的な問題解決(貧困・紛争)に取り組んでいる団体を、「NGO」と呼ぶ傾向にあり、それは大きくは間違っていません。
ただし海外で国際協力しているNPO団体もたくさんあります。
そして海外では、NPO団体であっても「NGO」と呼ぶことのほうが多いです。
NPO団体もわざわざ「私たちはNPOです。」とは名乗らずに、海外の相手に分かるように「NGO」と名乗ります。
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厳密な「NPOとNGOの違い」は?
いちおう堅苦しい定義があるので見ておきましょう。(笑)
「NPO」は、Non-Profit Organization(ノンプロフィット オーガニゼーション)を略したもので、日本語に訳すと「非営利組織」となります。
「非営利組織」というと、お金を儲けてはいけないような響きですがそんなことはないです。
活動で得た収益を「スタッフで分配することはできない」という意味です。
収益はすべて、次の活動費に充てなければいけません。
ただしスタッフの給料は、活動のための必要経費なので出すことができます。
ややこしいですね。(笑)
スタッフにも生活がありますから、活動を続けていくためには給料は絶対に必要です。
さて「NGO」のほうは、Non-govermental Organization(ノンガバメンタル オーガニゼーション)を略したもので、日本語に訳すと「非政府組織」となります。
「非政府組織」というと、政府以外の組織がすべてNGOということになってしまいます。
しかしそうではなく、とくに海外での国際協力をおこなっている民間団体を「NGO」と呼ぶことが多いです。
両者の違いですが、NPOは「非営利組織」で、NGOは「非政府組織」です。
つまりそもそも「比べることがおかしい」というのが答えになります。
「NGO」に該当する「NPO」もあれば、「NPO」に該当する「NGO」もあるということ。
なので「NPOとNGOの違いは?」と聞かれたら、日本で活躍するのが「NPO」で、海外で活躍するのが「NGO」ということで特に問題ないです。
NPOやNGOに就職しても「給料」はもらえるの?
NPOは「非営利組織」であるため、出資者や会員に利益を分け与えることは出来ません。
しかしスタッフへの給料を収益から支払うことは、活動の経費ですから認められています。
しかし必要最低限よりも少ない給料であることが多く、続けることが困難になるスタッフも多いです。
日本はまだアメリカのように、一般市民にまで「寄付することが根付いている社会」ではないです。
ですので、なかなかNPOで働くスタッフの収入が上がらないのが現状です。
具体的な金額でいいますと、NPO・NGOともに年収で230万円~260万円ほど。
家族に子どもがいる場合だと、奥さんにも働いてもらわないと苦しそうですね。(笑)
しかし最近では給料が安いにもかかわらず、NPOやNGOで「やりがいのある仕事につきたい」という学生は増えています。
そしてまだまだ少ないとは言え、一般企業なみの給料が出せるNPOやNGOも増えてきています。
また社会貢献や国際協力をしたいけど、さまざまな事情で出来ないという方も多いはず。
そういう場合は、寄付というカタチであっても立派な社会貢献です。
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NPO・NGOの「ボランティア活動」だけで収入あるの?
NPO・NGO共に活動を継続するうえで、資金のやりくりには苦労が多いようです。
しかし収入源の種類じたいは、一般企業よりも多く持っていて、おもに「3つの収入源」があるので紹介していきます。
❶【会費/寄付金】
ほとんどのNPO・NGO団体は、会員制度をもっていて、毎月会費という形で寄付してもらっています。
これは安定した収入を見込めて、使い道も一番自由に使えるため、団体継続にとっては最も大切な収入源です。
寄付金は、一般市民や企業がNPO・NGO団体の活動に共感して、提供してくれたお金・財産のことです。
これも指定がない限りは、自由度の高い収入源です。
❷【助成金・補助金】
助成金はNPO・NGO団体がおこなっている事業や研究に対して、民間の基金や財団が資金を提供してくれたものです。
補助金も助成金に近く、資金を提供してくれるのが国や地方自治体であることです。
どちらも資金提供はありがたいわけですが、使い道が限られていることも多いのがネックです。
❸【事業収入】
事業収入とは、オリジナルグッズや本の出版、セミナーなどからの収入のことで、本来の活動のための資金となります。
そのほかにも融資による借入金や、資金の運用による利益などがあります。
こうした限られた資金をいかに効率よく使っていくかが、NPOとNGOともに求められています。
さらに最近では、資金調達のプロである「ファンドレイザー」という職種にも注目が集まっています。
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NPO・NGOの違いは?給料は? まとめ
NPOは「非営利組織」で、NGOは「非政府組織」という意味なので、そもそも比べようがありません。
ただ実際には似たようなものと考えて問題ないです。(笑)
そして「NPO」と「NGO」ともに、スタッフの平均給与は「年収で230万円~260万円程度」とかなり低めです。
にもかかわらず、社会貢献・国際協力という「やりがい」を求めて、働くことを希望する若者が年々増えています。
私がこれまで寄付してきた中で、もっとも手ごたえがあった寄付先をご紹介します。
ワールドビジョンのチャイルドスポンサーシップという寄付で、厳しい環境にいる海外の子ども1人と「手紙や写真のやりとり」ができます。
しかもその子とやりとりができるのは自分だけ。
飽きっぽい私でも6年続けています。
特定の子のことを思い浮かべながら支援できるので、サポート出来ている充実感が強いです。
さらに希望すればその子が住んでいるところへ「現地訪問」することも可能。
ぜひチェックしてみてくださいね。
➤➤➤【1人の子どもと1対1の支援プログラム】