1年間のあいだで「特定の団体に寄付した場合」に、それを届け出すると決められた金額が返ってきます。
正確には納める税金の額が減ります。
でも確定申告したあとに、自分の銀行口座に振り込まれるので返ってくるような感覚です。
このことを「寄付金控除」といい、確定申告をすることで受けることができます。
寄付金控除は、その他の確定申告より簡単!
なので面倒くさがってやらないのはもったいないです。
とくに認定NPO法人であるワールドビジョン・ジャパンでは、「税額控除」というさらにお得な寄付金控除を受けることが可能。
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この記事では【とっつきにくい寄付金控除と確定申告のやり方】についてご紹介していきます。
目次
ワールドビジョンにはお得な「寄付金控除」がある
じつは寄付金控除には、「所得控除」と「税額控除」の2種類の方法があります。
どの団体でも2種類の方法から選べるわけではなく、「税額控除」を受けれる団体は限られています。
「税額控除」を選ぶことができる寄付は、
・政党、政治資金団体への寄付金
・認定NPO法人、公益社団法人等に対する寄付金
・特定震災指定寄付金
以上となっていて、認定NPO法人であるワールドビジョン・ジャパンは「税額控除」を受けることができます。
ただ税額控除が、かならず「所得控除」よりもお得になるわけではありません。
年収が1000万円を超える高額所得者の場合は、所得控除のほうがお得になる場合があります。
年収が数百万円の私のような場合は、税額控除を選ぶことで所得控除よりもお得になることがほとんどです。
以前は所得控除しかなかったため、2011年に「税額控除」が登場してからは募金する方が増加しています。
寄付金控除の面を考慮すると、認定NPO法人への寄付がお得になることが多いです。
「寄付金控除」の計算方法は?
それでは次に寄付金控除についてわかりやすく解説していきます。
先にも書いたとおり寄付金控除には、「所得控除」と「税額控除」の2種類あります。
どちらか得なほうを選ぶことができますが、まずは自分の募金した団体が、「税額控除」の対象になっているかを募金先の団体公式サイトで確認しましょう。
どちらを選ぶとお得かの基準は、あなたの「年収」によってかわります。
先に書いたように「年収1000万円以上ある場合」は、両方とも試算したほうがいいでしょう。
例をあげてみていきましょう。
(年収300万円の人が年間5万円の募金をした場合)
【所得控除を選んだ場合】
まず「寄付金控除額」を出していきます。
寄付金控除額=年間の募金額ー2000円なので、
寄付金控除額=5万円ー2000円で、48000円
そして、収入300万円から基礎控除38万円(すべての人が差し引かれる)と寄付金控除48000円を引きます。
☆300万円ー(38万円+48000円)=257万2000円
この257万2000円(所得金額)が「課税対象」となり、これに決められた税率をかけたものが、「納税額」になります。
かけられる税率は、所得金額(上の☆収入から基礎控除や寄付金控除などを引いたもの)の大きさによって変わります。
【所得にかかる税率とさらに差し引かれる控除額の一覧表】
課税対象の所得額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超えて 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超えて 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超えて 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超えて 1800万円以下 | 33% | 1536,000円 |
1800万円を超えて 4000万円以下 | 40% | 2796,000円 |
4000万円を超えている | 45% | 4796,000円 |
上の表から、課税される所得金額257万2,000円の場合、税率が10%かつさらに控除される(差し引かれる)額が97,500円となります。
これを計算すると
257万2000円×10%ー97,500円=159,700円
所得控除を選んだ場合の納税額は、159,700円となります。
【税額控除を選んだ場合】
まずは「税額控除額」を出していきます。
税額控除額=(年間の募金額ー2000円)×40%
これに当てはめてみると、
税額控除額=(5万円ー2000円)×40%=19,200円
税額控除額は19,200円となりますが、これはひとまず置いておきます。
そして課税対象になる「所得金額」を出します。
☆収入300万円ー基礎控除額38万円(すべての人が差し引かれる)=262万円
上の表から、課税される所得金額262万円の場合、税率10%を掛けてさらに控除される(差し引かれる)額が97,500円となります。
これを計算すると
262万円×10%ー97,500円=164,500円となります。
この金額に対して、先に計算しておいた「税額控除額」を引いたものが納税額となります。
計算すると、164,500円ー19,200円=145,300円となり、
納税額は145,300円となります。
所得控除よりも「14,400円」もお得になります。
➤➤➤【寄付はどこがいい?】
「住民税」が寄付金控除の対象になる地域も
ワールドビジョン・ジャパンのような、認定NPO法人へ募金した場合には、「住民税」からも控除できることがあります。
できることがあるというのは、あなたが住民税を支払っている「自治体の条例による」からです。
【住民税控除 寄付金 ○○(住んでいる県や市)】で検索して確認しましょう。
県内や市内に募金先団体の事務所などがないと、住民税控除を受けることができないことが多いです。
もし「住民税控除」を受けることができる自治体に住んでいれば、住民税からも年間の募金額から最大10%の控除を受けることができます。
厳密には最大で都道府県民税が4%・市町村住民税が6%が控除されます。
つまり「税額控除」と合わせた場合、「募金額の半分(50%)」が戻ってくることになります。
「確定申告のやり方」をわかりやすく!
「確定申告」は個人事業主が、1年間の所得から税金を計算し税務署に納税することです。
私のようなサラリーマンの方の場合は、会社がやってくれる「年末調整」が確定申告の変わりです。
しかし「年末調整」では、寄付金控除の計算はしてくれないので自分で申告する必要があるのです。
寄付金控除を受けるときに、「募金した団体からの発行される受領書」がかならず必要になります。
募金した団体から届いた受領書は、確定申告まで大切に保管しましょう。
受領書は、たいていは「1月~2月」に1年間分の募金をまとめて証明できるものが送られてきます。
それでは、「確定申告のやり方」をみていきましょう。
まずは確定申告に必要な書類が3つあります。
⑴ 確定申告書(税務署にもらいに行くか、国税庁の公式サイト上で作れます。)
⑵ 源泉徴収票(多くの会社が12月頃にくれます。)
⑶ 認定NPO法人などに募金したときの領収書
さて確定申告の書類作りですが、意外とかんたんです。(それでも面倒です(笑))
こういう行政関係へ提出する書類は、パッと見で拒絶反応を示してしまいがちです。
やはりやってみると、順調に進んでも30分くらいはかかります。
でも実際には会社からもらった「源泉徴収票」を見ながら、決められた位置に書き込んでいくだけです。
楽しくもなんともないですが、募金した金額が結構返ってくると思えば頑張る価値はあります。(笑)
「確定申告書」は税務署にもらいに行くか、国税庁の公式サイトにある確定申告のページに直接入力したものをプリントアウトして郵送します。
ここでは国税庁の公式サイトの確定申告ページをみていきましょう。
国税庁の公式サイトに入ったら、確定申告書等作成コーナーをクリックします。
続いて申告書作成開始をクリックします。
書面提出をクリックします。
所得税コーナーへをクリックします。
サラリーマンで会社からの給料だけの場合は、青の作成開始をクリックします。
会社以外の収入がある場合は、赤の作成開始をクリックします。
よくわからない場合は、緑の作成開始をクリックします。
自分に当てはまる項目にチェックを入れていきます。
わかりやすく左側に源泉徴収票の見本があるので、それと自分の源泉徴収票を照らし合わせながら、右側の記入欄に金額を入力していきます。
すべて入力し終えると、返ってくる金額が表示されるのでこれをプリントアウトします。
あとは源泉徴収票の原本を、提出書類の指定された位置に貼り付けます。
そして募金先から送られてきた領収書、または寄付金控除額の計算明細書を同封します。
これを郵送して「確定申告の完了」です。
「寄付金控除」とは? まとめ
「寄付金控除」というのは、あなたが1年間に寄付した金額とあなたの所得に応じて、寄付したお金が戻ってくる仕組みです。(正確には税金が減額される)
自分で確定申告をする必要がありますが、最大で寄付した金額の40%~50%も戻ってくるので頑張って損はないでしょう。
認定NPO法人であるワールドビジョン・ジャパンは、「税額控除」というさらにお得な寄付金控除を受けることができます。
私がこれまで寄付してきた中で、もっとも手ごたえがあった寄付先をご紹介します。
ワールドビジョンのチャイルドスポンサーシップという寄付で、厳しい環境にいる海外の子ども1人と「手紙や写真のやりとり」ができます。
しかもその子とやりとりができるのは自分だけ。
飽きっぽい私でも6年続けています。
特定の子のことを思い浮かべながら支援できるので、サポート出来ている充実感が強いです。
さらに希望すればその子が住んでいるところへ「現地訪問」することも可能。
ぜひチェックしてみてくださいね。
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