ただこの数年さまざまな事が起きる中で、たくさんの学びもありました。またよく親族や友人に「統合失調症とうつ病ってどう違うの?」と聞かれます。
そこでこの記事では「統合失調症患者とうつ病の違い」について、実体験も踏まえてお伝えしたいと思います。
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目次
統合失調症とうつ病の違い
精神的に落ち込むという部分だけ見れば、似ていると思われがちな「統合失調症」と「うつ病」ですが、二つの症状は大きく違います。
統合失調症の特徴
❶【幻覚が見える・聞こえる】
統合失調症の大きな特徴として、患者本人にしか聞こえない幻聴と、本人だけが見える幻視があります。
私の娘は幻聴が特にひどく、現実に話している人の音量と、同じ音量で幻聴が話しかけてくるので、現実と幻聴を区別することが出来ず、錯乱状態に陥って泣き叫ぶことも多いです。
❷【被害妄想がさいなまれる】
「さっきから誰かに監視されている」「テレビのニュースでアナウンサーが自分のことを言っている」など、本当には起こっていないことを本人は確信をもって話します。
娘の場合は、統合失調症発症の初期の頃によく言っていましたが最近は減ってきています。
うつ病の特徴
❶【気分の落ち込み】
うつ病の大きな特徴として気分の落ち込みがあります。何もやる気が起きず、家庭でも学校や職場でも支障をきたし始めます。自分以外の人間とのストレスが引き金になることが多いですが、本人でもハッキリした原因が分からない場合も。
❷【体の異常】
うつ病は精神的な部分が注目されがちですが、体への異常として現れるケースもあります。今までにないくらい体が疲れやすいとか、食欲がない、ぜんぜん眠れないなどの症状が長く続く場合は要注意です。
❸【頑張れ!は禁句】
うつ病の方を励ますつもりで、何気なく言った「頑張れよ!」の一言が自殺に追い込む場合があります。本人としては、もう限界まで頑張ったからうつ病になったわけで、頑張れと言われても「もうこれ以上ムリ。。。」となってしまうのです。
以上のように、統合失調症とうつ病には明らかな違いがあり、まとめますと以下の通りです。
統合失調症 | うつ病 | |
原因(未確定) | 脳内のドーパミン放出量の過剰 | ストレスによる脳内のノルアドレナリンとセロトニンの減少 |
特徴❶ | 幻聴が聞こえる(悪口が多い) | ひどく落ち込み意欲が無い |
特徴❷ | 妄想にとらわれる(信じ込む) | 体にも異常が出始める |
特徴❸ | 支離滅裂な話をする | 「頑張れ」は禁句 |
治療方法 | 薬物療法 | 休養と薬物療法 |
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統合失調症とうつ病の併発は?
併発というと、同時に起こることですから、統合失調症とうつ病は似ている点もあるので両方発症していると断定することは難しいようです。
ただうつ病の方が、幻聴なども聞こえてきて統合失調症へ移行したり、統合失調症の方が以前よりは良くなっているものの、うつ病のような気分の落ち込みが残るといったことはあります。
「統合失調症←→うつ病」という移行だけではなく、他の精神疾患にうつっていくケースも見られます。
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統合失調症とうつ病の違い まとめ
統合失調症とうつ病には大きな違いがあり、統合失調症の大きな特徴としては、患者本人だけが聞こえる幻聴や、本人だけが見える幻視があります。
これらの症状はうつ病にはなく、うつ病の大きな特徴としては、気分の落ち込みがあげられます。
また統合失調症とうつ病の併発(同時に起こる)は、かなり判断が難しいようですが、うつ病から統合失調症、またその逆などに移り変わっていくことはあるようです。
さらに他の精神疾患に移り変わっていくことも考慮しておく必要があります。
うつ病にしろ、統合失調症にしろ、家族に患者さんがいると、かなり緊張と絶望に襲われることもあるのではないでしょうか。
我が家にも統合失調症をわずらう娘がいるので、娘のたてる物音や声に、つねに家族全体がピリピリしている状態が何年も続いています。
そんななかで、先日少し光が差す出来事がありました。同じような状況の統合失調症に悩む家族の方が投稿するネットサロンを知ったことです。
統合失調症以外にも、さまざまな精神疾患についての投稿があります。
共感できる悩みや、私以上に過酷な状況でなんとか踏ん張っている方たちの投稿を読んでいると、自然と涙が出つつもとても勉強になりますし不思議と安心もできます。
決して怪しかったり面倒くさいものではなく、ただ読むだけでも(返信ももちろん可)とても救われることが多いのでぜひ見てみてください。
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