国際支援NGOとして有名な国境なき医師団。
将来、国境なき医師団のスタッフとして参加したいという方は意外と多いようです。
しかしいくら志が高くても、給料なしで支援活動を続けるのは無理です。
そこでこの記事では【国境なき医師団の給料はどこからどのくらいもらえるのか】についてご紹介していきます。
目次
国境なき医師団の給料はいくら?給与はどこから出るの?
国境なき医師団のスタッフは、ボランティア精神にもとづいて活動しています。
とは言え、お金持ちでもない限り、無給で支援活動を維持し続けることは不可能ですよね。
現地での支援を維持し、より効果的な成果を上げるためにスタッフには給料が支払われています。
そしてスタッフの給料の財源は、一般の人々や企業からの寄付です。
まれに「えっ!寄付がスタッフの給料に充てられるの!」と騒がれる方がみえます。
しかしスタッフも収入がなければ、自分の生活を維持することも、家族を養うこともできません。
スタッフの生活が崩れてしまっては、国境なき医師団の活動そのものが出来なくなります。
そもそも国境なき医師団に参加している方は、日本で働いていればもっと高給を稼げる方々が多いです。
そして日本にいるよりも、はるかに命の危険性が高い現場で働いています。
それを考えれば、必要最低限の給料をもらっているとはいえ、ボランティアに近いとも言えるでしょう。
国境なき医師団の給料・年収の詳細は?
国境なき医師団の給料は、スタッフとして海外に派遣されてから、最初の1年間は月額17万6,500円です。
1年目の給料は職種に関係なく一律です。
そして2年目からは、職種や過去の経験なども考慮したうえで給料が決まります。
月額20万6717円~55万2532円となりますがボーナスはもらえません。
けっこう幅がありますね。
ただ過酷な地域・仕事内容からすれば、月額20万前後ではやはり少ないと言わざるを得ません。
とは言え、現地での食費・日用雑貨購入費は、現地通貨で給料とは別に支払われるようです。
またその他の費用して、往復の航空運賃・国内交通費・宿泊費・予防接種費・健康診断費・ビザなどの取得費用を国境なき医師団が負担してくれます。
派遣先での住居も用意してもらえますが、たまにチームメンバーとの共同生活になることも。
基本的には個室を用意してもらえるようです。
保険関係は、雇用保険・厚生年金・健康保険に加入することになります。
またいざという時のための医療保険の保険料は、国境なき医師団が負担してくれます。
国境なき医師団の給料・年収は妥当なの?
個人の価値観にもよるところですが、決して安全とは言えない地域での活動ということを考慮すれば少ないくらいかと思います。
ただ一般企業とは違って、国境なき医師団の全収入の96%ほどが、個人や民間企業から寄付です。
なので、「寄付からスタッフの給料を出しているのか!」という声も少なからず出ます。
しかし先にも述べたように、スタッフも給料が無ければ国境なき医師団を辞めざるを得ません。
そうなると団体自体が運営できなくなります。
他の多くの支援団体でも、スタッフの給料は寄付でまかなわれています。
寄付全体の約2%を使って、なんとかやりくりしている団体がほとんどです。
日本の地方公務員の年収が、20代で約400万円・30代で約500万円・40代で約650万円ということを考えれば、国境なき医師団の給料は妥当もしくは少ないくらいかと思います。
国境なき医師団の給料はいくら?給与はどこから出てる? まとめ
国境なき医師団に参加するスタッフは、団体から給料を支給されています。
月額17万9,396円スタートで、2年目からは職種や過去の経験によって昇給します。
ただ日本よりはるかに命の危険リスクが高い地域、ハードな仕事内容から考えれば多い報酬とは言えないでしょう。
そしてこれらスタッフへの給料は、国境なき医師団への寄付から支給されています。
寄付からスタッフの給料を出すことに、批判的な意見が出ることもあります。
しかしスタッフの頑張りそのものが、そのまま紛争や災害の被害者のためになります。
ですのでスタッフへの給料は、被災者を救うために欠かせない資金と言えるでしょう。
私は海外の貧困地域の子ども1人と、手紙や写真のやりとりをしながら支援できる寄付をしています。
プランインターナショナルジャパンという国際NGO団体で、子どもの住んでいる地域や性別を選ぶこともできて、寄付額も月3,000円・4,000円・5,000円の中から選べます。
私が寄付を始めて、手紙のやりとりすることになったチャイルドは、ネパールに住むShaishra(シャイシラ)ちゃん。
送られてくるプロフィールから、生年月日・国名・地域名・言語・宗教・家族構成などが分かります。
興味のある方は是非チェックしてみてください。