有償ボランティアと聞くと、「お金をもらうんだからアルバイトじゃないの?」と思う方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では【有償ボランティアとアルバイトの違い】そして有償ボランティアのメリットについてご紹介していきます!
目次
有償ボランティアって何?
わずかな謝礼や交通費が出るボランティア
日本では1980年代に生まれた言葉とされている有償ボランティア。
確かな定義はありませんが、
・給料とまではいかないものの、謝礼として金銭の受け取りが発生する
・交通費、滞在費などが支払われる
といったボランティアを指すのが一般的なようです。
このような形で受け取った金銭が、労働の対価である賃金に当たるのではないかといった声もあります。
法的にも曖昧な立ち位置となっており、現在でも議論が続いています。
そんな複雑な一面もある有償ボランティアですが、もちろん素晴らしい特徴もあります。
「善意を受け取る負い目がない主催者」と、「良いおこないが出来て物質的な特典もある参加者」。
双方にメリットのある仕組みといえるでしょう。
ボランティア=無償という意味ではない
ボランティアというと、善意での無償奉仕をイメージすることが多いかもしれません。
しかし言葉の由来から見ても実はそうではありません。
ボランティアの語源は、ラテン語のvoluntas(自由意志)、volo(自分から進んで~する)(喜んで~する)です。
自発的に活動へ参加する人を表していますので、そこに無償、有償といった概念はないのです。
また強制されてボランティア活動に参加すること・させることは、言葉の持つ意味にも反していると言えます。
有償ボランティアとアルバイトとの違いは?
謝礼か給料(賃金)か
自分のおこないに金銭の受け取りが発生する有償ボランティアですが、アルバイトとの違いが気になりますよね。
言葉が違うだけで同じように思えてしまいますが、違いはあります。
一般的に金銭の扱いが「謝礼」であれば、有償ボランティアと言えます。
ボランティアのためにかかった交通費や、お昼のお弁当代などが謝礼扱いとなっています。
謝礼は税法上で雑所得とされ、雑所得の合計が年間で20万円以下であれば、確定申告の必要もありません。
また金銭の扱いが給料(賃金)であれば、アルバイトと言えるでしょう。
アルバイトの場合は、あくまでも労働の対価としてお金を受けとることになります。
雇用契約があるか無いか
また、労働契約などの雇用関係が結ばれていればアルバイト、無ければ有償ボランティアと言っていいかと思われます。
しかし今までにいくつかの裁判が行われたほど、有償ボランティアの扱いは曖昧で、労働者との線引きも難しいものとなっています。
有償ボランティアに参加するメリットは?
交通費やお弁当代が出るだけで続けやすくなる
ボランティアには興味があるけれど、もう一つ重い腰が上がらないという方が大半であると思います。
その理由の一つに、交通費や食費の自己負担があります。
有償ボランティアでは、条件はいろいろですが、交通費やお弁当代が出ることも多いです。
自分で負担しなくていいのなら、と気軽にボランティアに参加するきっかけとなるのです。
行動さえ起こしてしまえば、感じていた不安も無くなり「また次回も参加したい」と思えるかもしれません。
副業にあたらない
基本的には有償ボランティアは副業の扱いとはなりません。
副業禁止の会社に勤めている方や、公務員の方も参加できる可能性が高いです。
ただし一応事前に、有償ボランティアへの参加が副業禁止規定に抵触していないか確認するのが無難です。。。
また失業保険を受給中の方も、有償ボランティアへの参加が失業手当に影響しますので注意しましょう。
有償ボランティアを集める側のメリットは?
気を使い過ぎずに済む
代償を払わずに善意の恩恵を受け取ることには、多少なりとも申し訳なさや、心苦しさを感じてしまうものです。
有償ボランティアであれば、感謝の気持ちを目に見える形で渡すことができ、主催者側が抱えがちな精神面の負担も解消します。
無償の場合に頼みにくい作業であっても、お願いしやすくなるというメリットもあります。
資金力が無くても人を集めることができる
アルバイトを雇えるほどの資金はないけれど、謝礼程度なら払えるといった場合、有償ボランティアを検討すべきでしょう。
どんな人たちに来てほしいかを明確にし、対象に合った募集方法でアプローチすれば、多くの人手を集めることもできます。
やはり無償よりは、集まりやすくなるのも間違いありません。
ポスターやチラシの掲示、普段使っているSNSの他、ボランティア専門のサイトなども活用するとなお効果的。
おすすめな有償ボランティアは?
学習支援ボランティア
学習支援ボランティアは需要が多く、募集情報もネット上に溢れています。
小中学生、高校生、在日外国人など支援する対象も様々です。
複雑な家庭環境で、学習がままならない子供や、学力の乏しい中学生のサポート等の例があります。
地域の子供たちに放課後、又は休日に勉強を教えることが多いようです。
さらに日本で暮らす外国人のみなさんに、日本語を教えるボランティアもあります。
1回1時間から2時間程度で、謝礼は一回1,500円程度が多いようです。
また交通費(1,000円程)やお弁当を支給するといったスタイルも見られます。
大学生、院生が歓迎されるようですが、社会人、主婦の方まで幅広く募集しているものもあります。
勉強のスキルを活かしたい方はもちろんですが、対象者に寄り添うこと、助けたいという気持ちのある方にお勧めのボランティアです。
治験ボランティア
有償ボランティアの中でも、最も謝礼額が高いとされているのが治験ボランティアです。
治験というのは、発売前の薬の効果や、安全性を確認するために行われる臨床試験のこと。
厚生労働省にて、未承認段階の「薬の候補」を摂取することになります。
対象とされる条件に当てはまることが参加条件となります。
興味のある方は専門の募集サイトもあるので、登録して利用してみると良いかもしれません。
謝礼は1回の通院で10,000円程度、入院であれば1泊当たり20,000円程度となっています。
有償ボランティアの謝礼のなかでも、かなり高額であることが分かります。
やはり確率は低いとは言えリスクがあるため、高額な謝礼となっているわけです。
ちなみに治験での謝礼は、正式には負担軽減費と呼ばれます。
ただし万が一健康被害が生じても、補償を受けることはできます。
自分の協力が薬の開発に役立つなんて喜ばしい、という方にはぴったりのボランティアです。
有償ボランティアのメリットやバイトとの違いとは? まとめ
有償ボランティアは、交通費やお弁当代などの謝礼程度のお金が出るボランティアです。
労働に対する賃金(給料)ではないので、アルバイトではなくボランティアに属します。
有償ボランティアに参加するほうも、募集するほうも、アルバイトよりは気軽に取り組むことができます。
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