この世界には5歳になれずに死んでしまう子供が、1年で540万人以上いることをご存知ですか?
なぜ、こんなにも多くの子どもたちが亡くなってしまうのでしょうか。
それは生活している「環境」や飲んでいる「水」、「害虫」が主な原因です。
日本に住んでいる私たちは、のどが渇いたとき泥水を飲むでしょうか?
他のまずしい世界では、きれいな水を飲むことが出来ません。
なので泥水を飲んで下痢をおこし、脱水症状になってしまうため、抵抗力の低い子供は亡くなってしまうのです。
この記事では【ユニセフの活動内容】と、「将来の目標」について見ていきましょう。
目次
ユニセフの具体的な「活動内容」は?

「ユニセフ」では、子どもを守るために具体的にどんな活動をおこなっているのでしょう。
「5歳の誕生日を迎えれるように」
「5歳の誕生日」を迎えることが出来ないまま、亡くなってしまう子供がたくさんいます。
その多くは「安全な水」や「ワクチン」、「薬」さえあれば助けられた命です。
そこで「ユニセフ」は、すべての子どもが乳幼児期に十分なケアを受けることができるように動いています。
良い人生を歩むことが出来るように、「予防接種」の普及、「安全な水」と「衛生的な環境」の確保、「栄養改善」などの支援をおこなっています。
【ユニセフの将来的な目標】
「ユニセフ」では、「2030年までに新生児及び、5歳未満児の防ぐことのできる死亡を根絶する。」という目標を掲げています。
新生児死亡に関するデータを有する世界195ヵ国のうち、この目標を達成している国は「118ヵ国」あります。
残りの国を助けるためには、さらに取り組みをスピード観を持って進めなければなりません。
もし達成できたなら、2030年までに「1000万人」の5歳未満児の命が救われることになります。
「エイズ対策」
「エイズによる年間死亡数」は、2005年の「190万人」をピークに、2017年には「94万人」にまで減少しています。
「エイズの治療ケア」や「感染予防」に関する研究に成果が見られます。
12月1日は「世界エイズデー」となっており、エイズの予防活動のため世界が一体となって取り組むことを目的に制定されました。
世界が一体となって活動するとはいっても、まだまだ問題意識の低い国も多いでしょう。
エイズは、「10歳から19歳の青少年」の主な死亡原因となっています。
HIV感染者の年齢別グループのうち、エイズによる死者数が減少していないグループがこの「青少年層」です。
【ユニセフの将来的な目標】
ユニセフが目指すのは「エイズのない世代」の実現です。
「エイズのない世代」とは、HIVに感染せずに誕生し、感染しないまま20歳を迎える世代のことです。
「安全な水を」
人が生きる中で、「水と衛生」は大きな問題です。
汚れた水や不衛生な環境は、感染症を引き起こしてしまいます。
幼い子供たちの中には、下痢などで命を落としてしまう子供も少なくありません。
ユニセフは、多くの子供たちに清潔な水を届けられるように活動しています。
井戸などの給水設備を作ったり、衛生的な生活が送れるようにトイレを設置したりしています。
学校教育や保健所を通じて、石けんを使った正しい手の洗い方などの衛生習慣を広める活動を進めています。
ここでのユニセフの目標は、「安全に管理された飲み水」「安全に管理された衛生施設」を掲げて活動します。
そのためには、これほどにないほどの規模で世界的な活動を展開する必要があります。
「栄養失調対策」
毎年約100万人以上の子どもたちが、重度の急性栄養不良によって命の危険にさらされています。
他にも、食料が足りず餓死してしまうこともあります。
健康に育つためのバランスのとれた栄養が摂取できないと、発育阻害・消耗・低体重などの形態になってしまいます。
【ユニセフの将来的な目標】
ユニセフが目指すのは、「飢えをなくし、栄養のある食糧を十分手に入れられるように、地球を守り続けながら農業を進める」ことです。
すべての子どもが美味しく食べ物を食べれる未来を作りたいですね!
「学校に通えるように」
2000年時点では、1億人もの子供たちが小学校に通えておらず、約3分の2は女の子でした。
2016年の時点でも、いまだに約6300万人の子供が小学校に通えていません。
小学校に通っていない子供の割合が世界で最も高い地域は、オセアニアの7%でした。
小学校だけでなく、中学校、高等学校に行けていない子供もたくさんいます。
すべての子どもたちに質の高い教育を提供すること、あらゆる種類の差別と不公平を撤廃することに重点を置きつつ教育支援をおこなっています。
【ユニセフの将来的な目標】
ユニセフが目指すのは、「すべての人に公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」ことです。
日本では、「学校に行きたくない小中学生」がたくさんいるわけですから皮肉なものです。
「暴力から子どもを守る」
「暴力」は、学校、児童養護施設、刑務所などいたるところで確認されています。
家庭内で、家族や兄弟から受けることもあります。
誰にも見つかることなく、苦しい思いをしている子供たちがたくさんいます。
そしてその暴力は、子供の発達過程において深刻な影響を与えます。
(ユニセフの将来的な目標)
平和な日本でも子供に対する暴力をなくすことは、容易ではありません。
SOSをあげることの難しい貧しい国では、さらなる時間を要するでしょう。
「ジェンダーの平等」
「ジェンダー」とは、身体的な性別ではなく、社会的な立場での「性区別」です。
つまり「男は仕事」「女は家事・育児」といった、根拠のない役割分担や決めつけのことです。
こうした不平等は長い間、女の子や女性を教育や社会参加などから遠ざけ、未来への可能性を閉ざしてしまう要因になってきました。
状況は確実に改善されてはいるものの、約3200万人の女の子が学校に通えていません。
教育を妨げる原因は、不十分な法整備、家庭の経済問題、女性教員の不足など、たくさんの理由で行けない子がたくさんいます。
すべての女の子・男の子が教育を受けれるように、国家、地方自治体、地域レベルでの政府の活動を支援しています。
ジェンダーに配慮した「子供にやさしい学校」の普及や活動も行っています。
【ユニセフの将来的な目標】
ユニセフが目指すのは、「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化をおこなう」ことです。
性別に関係なく、みんなが平等に暮らしていける社会がいいですね。
「緊急支援」
自然災害、紛争などの緊急事態や人道危機の中で最もつらい思いをするのは、いつも子供たちです。
第二次世界大戦の影響を受けた国々では、たくさんの子どもたちが家族を失い、家を焼かれて町をさまよっていたそうです。
ユニセフは設立以来、どんなに厳しい状況でも子供たちの命と権利を守るために活動を続けています。
支援物資は「ユニセフ物資供給センター」をはじめとする各地の供給箇所から運ばれます。
ニーズに合わせて届けられる物流システムが構築されていて、緊急事態下において重要な役割を果たしています。
【ユニセフの将来的な目標】
ユニセフが目指すのは、「全ての人が受け入れられる、安全かつレジリエントで持続可能な都市と住居への転換する」ことです。
「レジリエンス」というのは、困難な状況でもしなやかに生き延びる力があることです。
すべての子供が安心して笑顔で暮らせるようになるようになると良いですね!
ユニセフはどんな活動をしてるの? まとめ
私が特に印象的だったのが、「水と衛生」についてです。
私たちは毎日、当たり前のように水を飲んでいるし、お風呂に入って汚れを落としたりしています。
でも貧しい子供たちにはそれが出来ず、汚れた水を飲むしかありません。
喉が渇いてしまうから飲むけれど、それは命を落とすことにつながっていきます。